アウグスティヌスの祈り
主なる神よ、この世の誘惑と困難の海を航海しつづける聖徒たちに恵みを与えたまえ。平安と祝福の港に憩うまでの、危うき航路をたどるわたしたちを支えてください。どうか、苦しみと誘惑の激しい嵐にさらされている者を御心に覚えてください。
わたしたちの船は弱く、海は広大です。しかし、あなたの憐みにより、船の行く手は確かです。どうかわたしたちの船をとこしえの平安の岸に向けて進めてください。そして最後には私たちの望みである静かなる港にまで至ることができますように。永遠に生きて働かれ、すべてを治めてくださる神の聖名を誉め讃えます。アーメン
(注)アウレリウス・アウグスティヌス(Aurelius Augustinus, 354–430) は、古代における最大の神学的指導者であり、西洋思想の基礎を築いた教父(Church Father)、神学・哲学・倫理学の基礎を築いた教会指導者 です。その生涯は北アフリカ・タガステに生まれ、 青年期は放蕩と哲学探求を行い、のちに劇的な回心を経験する次第はその著『告白』に記されています。396年にヒッポの司教に就任、430年にヴァンダル族包囲下のヒッポで死去しました。すぐれた神学者であり、原罪・恩寵・自由意志・悪の定義・時間論などの神学概念の形成に貢献しました。